この記事では、引張・圧縮応力の強度確認方法をご紹介します。
1.引張応力の強度確認

引張応力の強度評価方法は単純です。
部材に作用する引張応力が、材料の許容応力以下ならOKです。
ただ、許容応力に関する考え方は、機械の使用条件等や安全率の決め方にもよるります。基本的な考え方はこちらの記事にまとめていますので、参考にしてください。
2.圧縮応力の強度確認
2.1 許容圧縮応力による評価

圧縮応力の強度確認は2つの項目をチェックする必要があります。
- 1つ目は、圧縮応力が材料の許容応力以下であること
- 2つ目は、圧縮応力が部材の座屈応力以下であること
1つ目の許容応力による評価は、引張応力の場合と同じで単純に応力を比較するだけです。
2つ目の座屈応力との比較は、部材の形状も影響してくるため、以下で詳しく説明します。
2.2 座屈による評価
2.2.1 座屈とは
座屈(buckling)とは、細長い物の長手方向に圧縮の力を加えたときにぐにゃっと曲がる減少です。プラスチックの定規に力を入れると曲がってしまうイメージです。
座屈の評価も圧縮・引張と同様の考え方で材料が座屈する応力(座屈応力)より実際に作用している応力(圧縮応力)が小さければいいのです。

ただ、座屈の場合は材質だけでなく、物の形が影響します。イメージ通りだとは思うのですが、細長いものの方が座屈しやすいです。
なので、使用する材料から決まる許容応力ではなく、形状も考慮した公式から座屈応力を計算することになります。
2.2.2 座屈応力の求め方
座屈応力の算出には「オイラーの式(Euler’s Formula)」「ジョンソンの式(Johnson’s Formula)」の2つの式を使います。
オイラーの式は、理論的に算出した座屈応力を求める式。ジョンソンの式は、実験結果を基に作られた実験式です。細長いものは、オイラーの式を使えますが、短いものは座屈する前に降伏応力近くなり材料の塑性化の影響を受けるため、ジョンソンの式で補正することが必要です。
2つの式をグラフにするとこんなイメージ。

結論から言うと、座屈応力の求め方は下記の通り。
- オイラーの式で座屈応力を計算する。
- 座屈応力が材料の降伏点の1/2以上なら、求めた座屈応力をジョンソンの式を用いて補正し、正しい座屈応力を算出する。
- 得られた座屈応力と材料に作用する圧縮応力を比較し、座屈応力以下であることを確認する。
この手順をグラフ上に表すとこんな感じ。

続いて、各式の説明をしておきます。
【オイラーの式】

上記公式から算出できます。理論的に導かれた式です。式の中には、E(縦弾性係数)が含まれ、材料の影響を考慮しつつ、
- I(※大文字のi)(断面二次モーメント)
- l(※小文字のL)(柱の長さ)
- A(柱の断面積)
と言った、形状に関する変数が含まれています。この式より細長い方が座屈しやすいことがわかります。
また、nは柱の末端係数と呼び、柱の端部がどのように固定されているかの影響を考慮する変数です。固定方法は4パターンあり、下のイメージです。

両端がしっかりと固定しているほど、末端係数nが大きくなるので、座屈がしにくくなります。
続いて、【ジョンソンの式】です。

先程の、オイラーの式で算出した座屈応力に対して、材料の降伏応力を用いて補正する式です。
使用可能範囲は、座屈応力が材料の降伏点の1/2〜1の間だけです。
オイラーの式だと太くて短い柱では、実験値と合わないので、材料の塑性化を考慮するために使用する式です。
最後に繰り返しですが、座屈の評価方法をまとめます。
- オイラーの式で座屈応力を計算する。
- 座屈応力が材料の降伏点の1/2以上なら、求めた座屈応力をジョンソンの式を用いて補正し、正しい座屈応力を算出する。
- 得られた座屈応力と材料に作用する圧縮応力を比較し、座屈応力以下であることを確認する。
3.引張・圧縮応力の設計まとめ
【引張応力】・・・許容応力以下を確認
【圧縮応力】・・・2つ確認が必要
- 許容応力以下を確認
- 座屈応力以下を確認
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